本家ブログ
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ある王様の話と、記憶を失った者たちのお話。
むかしむかし。
とても賢く、とても優しい王様がおりました。
優しい妃と優しい家来、優しい民に囲まれて、とてもとても幸せでした。
けれど、その幸せは長くは続きませんでした。
王様の愛するお妃さまが亡くなられ、王様は深く悲しみました。
しかし、王様はもっともっと深い悲しみに気付いてしまいました。
それは、お妃さまを忘れていくことでした。
お妃さまの声、ぬくもり、思い出。
月日を重ねるにつれ、王様の記憶はひとつ、またひとつ失われていきました。
とうとう王様がお妃さまの顔さえも忘れてしまったころ、
王様が治めていた国の跡には、大きな大きな都市が作られました。
王様は今も、暗いくらい地下室に閉じこもっています。
傍に仕えていた魔術師が哀れに思い、王様に言いました。
「大切な記憶は失われなどしない。貴方は悲しみのあまり思い出そうとしないだけです。」
王様は言います。
「すべて失われる。何も残らない。何も残らないなら最初から何も残さない方が良い。」
試してみましょうか、と魔術師が天井に手をかざすと、
街の夜空にいくつもの星が流れました。
星は街に住む者たちの中から、特に強い記憶を持った者たちを選び、
その大切な記憶を奪ってしまいました。
王様は言います「誰も思い出すことなどできない」
魔術師は答えます「必ず思い出すでしょう」
5人が呪いに打ち勝ち、大切な記憶を思い出すとき、
約束の日は訪れる。
とても賢く、とても優しい王様がおりました。
優しい妃と優しい家来、優しい民に囲まれて、とてもとても幸せでした。
けれど、その幸せは長くは続きませんでした。
王様の愛するお妃さまが亡くなられ、王様は深く悲しみました。
しかし、王様はもっともっと深い悲しみに気付いてしまいました。
それは、お妃さまを忘れていくことでした。
お妃さまの声、ぬくもり、思い出。
月日を重ねるにつれ、王様の記憶はひとつ、またひとつ失われていきました。
とうとう王様がお妃さまの顔さえも忘れてしまったころ、
王様が治めていた国の跡には、大きな大きな都市が作られました。
王様は今も、暗いくらい地下室に閉じこもっています。
傍に仕えていた魔術師が哀れに思い、王様に言いました。
「大切な記憶は失われなどしない。貴方は悲しみのあまり思い出そうとしないだけです。」
王様は言います。
「すべて失われる。何も残らない。何も残らないなら最初から何も残さない方が良い。」
試してみましょうか、と魔術師が天井に手をかざすと、
街の夜空にいくつもの星が流れました。
星は街に住む者たちの中から、特に強い記憶を持った者たちを選び、
その大切な記憶を奪ってしまいました。
王様は言います「誰も思い出すことなどできない」
魔術師は答えます「必ず思い出すでしょう」
5人が呪いに打ち勝ち、大切な記憶を思い出すとき、
約束の日は訪れる。
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ゲームとお絵描きに夢中な駄目社会人。まったり運営中。
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